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配属

  • 執筆者の写真: チップ
    チップ
  • 2020年7月1日
  • 読了時間: 2分

いよいよ社会人、配属先が決まる。


「東京を離れたくない。人見知りで、、(以下略)」という訳で、いくら支店の少ない信託銀行でも地方勤務の可能性はあるため、研修中は戦々恐々とする日々。

そして4月中旬、言い渡されたのは「人事部付」。


何のこっちゃと思っていると、これは「怠惰な学生時代を送った奴らを叩き直す!」目的のため、3ヶ月間配属せずに猛勉強させて不動産鑑定士の合格を目指すカリキュラムらしい。当時あった曙橋の豪華接待用ハウスに通い、専門書を書くような一流の外部講師陣を招いて講義を拝聴するという今では考えられない金融バブルの成せる技である。


同期入社は120名弱と記憶しているが、これに指名されたのは15名。東大卒があまた含まれている一方で私のようなシングルA(4年で7個)のヤカラも混じり、ポートフォリオで例えればバーベル型と言えよう。

もはや受験科目もうろ覚えだが、民法・経済学・会計学・不動産鑑定理論など5~6科目の同時合格が要件だったと思う。


10%程度という合格率が示すように3ヶ月で合格するのは至難の業であり、相当の詰め込みが要求される。実際終盤には強壮ドリンク剤漬けになる者も出てきた。しかしこちらは学生時代の怠け癖が容易に抜けない。必死で勉強に向かおうとする仲間を捕まえては雀荘に連れ込んだりしていた(卓に向かえば皆気持ちよく闘牌した)。


5月連休明けの模試、私の成績は15人中15番だった。ビリである。


これは大変よろしくない状況。私の中では「成績悪い→不合格→地方配属」という思い込みが出来上がっており、定期的に巡回に来る人事部担当者の私を見る目が「お前、地方店な」と言っている気がした。

そこからはやり方を変え、私は暗記マシンと化した。とにかく理解を捨てて詰めに詰め込んだ情報を忠実に再現することで乗り切ることにした。そして奇跡的に合格した。気分はビリギャル有村架純である。


壮絶な戦いを終えた我々に配属が伝えられたのは8月。不動産関係の部署かと目論んでいた私の配属先は「本店証券管理部」。同大学同学部卒でつるんでいた同期(優秀)も合格したのに大阪支店になったことを知って冷や汗をかいたが、とにかくこっちは東京残留である。


しかしこの後、地獄の残業の日々が襲ってくることを未だ知る由もない。

 
 
 

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